はじめに
Clash Verge Rev は、Windows 10でプロキシ接続を管理するためのデスクトップクライアントです。ルールに基づいて通信を振り分けられるため、すべての通信を一律にプロキシへ送るだけでなく、必要なサイトだけを指定したり、国内サービスを直接接続にしたりできます。
ただし、アプリをインストールしただけでは通信環境は変わりません。Windows 10に対応したインストーラーを選び、Clashのコアを起動し、プロバイダーから取得したサブスクリプションを読み込んで、最後にシステムプロキシまたはTUNモードを有効にする必要があります。本記事では、初めて導入する人が迷いやすい順番に沿って、準備から接続確認までを説明します。
この記事のゴール
Windows 10でClash Verge Revを安全に起動し、購読情報を追加して、実際にプロキシ接続が利用できる状態を目指します。
1インストール前に確認すること
先に必要なものを整理しておくと、途中で設定が止まりません。Clash Verge Revは接続サービスそのものではなく、通信を制御するクライアントです。インストール前に、次の項目を確認してください。
- 対応OS: Windows 10の64ビット版を基本に考えます。設定画面の「システム」から「バージョン情報」を開き、「システムの種類」で確認できます。
- インストーラー:通常のx64版を選びます。ARM版Windowsを使っている場合だけARM64版を検討してください。
- 管理者権限:インストール先やサービス機能によっては、Windowsの管理者アカウントまたは管理者パスワードが必要です。
- サブスクリプションURL:プロバイダーから発行されたURLを用意します。これはClash本体とは別に必要な接続情報です。
- 既存のVPN・プロキシ:他のVPNアプリやプロキシソフトが動作中なら、競合を避けるため一度終了します。
大切な注意
サブスクリプションURLには利用者を識別する情報が含まれる場合があります。公開掲示板やSNSへ貼り付けたり、他人から受け取った不明なURLを登録したりしないでください。
2Clash Verge Revをダウンロードして導入する
Windows 10では、まず信頼できる配布元から最新版のClash Verge Revを入手します。配布ページには複数の形式が表示されることがありますが、初心者にはWindows用のインストーラーが扱いやすいでしょう。ポータブル版は便利な一方、ショートカットや自動起動の設定を自分で行う必要があります。
- Windows用のx64インストーラーをダウンロードします。ファイル名や発行元を確認し、似た名前の不明な実行ファイルは使用しません。
- ダウンロードしたインストーラーを右クリックし、必要に応じて「管理者として実行」を選びます。
- Windows SmartScreenが表示された場合は、発行元とファイルの入手先を再確認します。問題がなければ「詳細情報」から実行を進めます。
- 利用規約を確認し、インストール先を指定して導入します。特別な理由がなければ、初期設定のインストール先で問題ありません。
- 完了後、スタートメニューまたはデスクトップのショートカットからClash Verge Revを起動します。
起動直後にウィンドウが表示されず、通知領域にアイコンだけが現れることがあります。その場合はタスクバー右側の隠れているインジケーターを開き、Clashのアイコンをダブルクリックしてください。Windows Defenderや別のセキュリティソフトが通信を確認したときは、アプリ名と保存場所を確認してから許可します。
3初回起動時の基本設定
初回起動では、見慣れない項目がいくつか表示されます。最初から高度な設定を変更する必要はありません。まずコアが正常に動作していること、アプリが最新の状態であること、そしてWindows側の権限が不足していないことを確認しましょう。
コアと動作モードを確認する
Clash Verge Revでは、実際に通信を処理するコアとしてMihomoが使われる構成が一般的です。設定画面にKernel、Core、またはMihomoに関連する項目がある場合は、エラー表示が出ていないか確認してください。コアが停止していると、プロファイルを読み込めても通信は開始されません。
また、System ProxyとTUN Modeは役割が異なります。System ProxyはWindowsのHTTP・HTTPSプロキシ設定を利用するアプリに向いています。一方、TUN Modeはより広い範囲の通信を仮想ネットワークインターフェースで処理します。最初はSystem Proxyから試し、対応していないアプリも制御したい場合にTUN Modeを検討すると、原因を切り分けやすくなります。
| 項目 | 特徴 | 初心者の使い分け |
|---|---|---|
| System Proxy | Windowsのプロキシ設定を利用する | ブラウザーなどの確認に向いている |
| TUN Mode | より多くのアプリ通信を取り込める | 必要な場合だけ権限を許可して使う |
| Direct | プロキシを経由せず直接接続する | 国内サービスやトラブル確認に使う |
4購読情報を追加する実践手順
ここで実際の設定を行います。プロバイダーから受け取ったサブスクリプションURLをClash Verge Revへ追加すると、ノード、プロキシグループ、ルールなどをまとめて取得できます。URLを手入力する場合は、前後に空白や改行が入らないよう注意してください。
- Clash Verge RevのProfiles、またはプロファイル管理に相当する画面を開きます。
- 購読URLを入力する欄へ、プロバイダーから発行されたリンクを貼り付けます。
- 追加またはインポートを実行し、ダウンロードが完了するまで待ちます。
- 読み込まれたプロファイルを選択し、アクティブ化します。複数ある場合は、内容と更新日時を確認してください。
- Proxies画面でプロキシグループを開き、利用したいノードを選択します。
ノード名が表示されない、または更新に失敗する場合は、URLの期限切れ、通信制限、プロバイダー側の障害を疑います。ブラウザーでURLを開いて内容を確認する方法もありますが、設定情報が画面に表示されることがあるため、確認後は履歴やクリップボードを適切に扱ってください。購読更新の間隔はサービス提供者の案内に従い、短時間に何度も更新しないようにします。
設定のポイント
最初の確認では自動選択よりも、特定のノードを手動で選ぶ方が原因を判断しやすくなります。接続が安定した後に自動選択やURLテストを試してください。
5プロキシ接続を確認する
プロファイルを有効化しただけでは不十分です。Clash Verge Revのメイン画面でコアが実行中であることを確認し、System Proxyをオンにします。その後、ブラウザーをいったん閉じて再起動し、接続先の変化を確認してください。ブラウザーが以前の接続情報を保持している場合があるため、再起動すると結果を判断しやすくなります。
- Clash Verge Revでプロファイルがアクティブになっていることを確認します。
- Proxies画面で使用するノードを選び、遅延テストが極端に高くないか確認します。
- System Proxyをオンにします。TUN Modeを使う場合は、Windowsの管理者権限を求められることがあります。
- ブラウザーで複数のサイトを開き、表示速度、名前解決、ログ画面の通信先を確認します。
- 不要になった場合はSystem Proxyをオフにし、Windowsのプロキシ設定が元に戻っていることを確認します。
接続確認では、速度だけでなく安定性も見ます。ページが開いても画像やログインだけ失敗する場合、ルールが一部のドメインを別経路へ送っている可能性があります。Logs画面でエラーを確認し、特定のドメインだけ失敗しているのか、すべての通信が停止しているのかを切り分けましょう。
6よくあるトラブルと対処方法
Windows 10への導入で問題が起きたときは、設定を一度にたくさん変更せず、上から順番に確認することが重要です。
- アプリが起動しない:インストーラーの種類、Windowsのビット数、セキュリティソフトの隔離履歴を確認します。古いバージョンが残っている場合は、終了してから再起動します。
- 購読URLを読み込めない:URLの期限、入力ミス、ネットワーク接続を確認します。URLが一部だけコピーされていないかも確認してください。
- ノードは見えるが接続できない:別のノードを選び、遅延とログを確認します。プロバイダー側の障害やノードの期限切れも考えられます。
- ブラウザーだけ接続できない:System Proxyがオンか、ブラウザー独自のプロキシ設定や拡張機能が競合していないか確認します。
- 一部のアプリだけ通信できない:TUN Modeが必要な場合があります。ただし、業務ソフトやゲームでは互換性が変わるため、対象アプリの通信仕様を確認してください。
設定を戻すときの注意
Clashを終了する前にSystem Proxyをオフにしてください。オンのままアプリだけを終了すると、Windowsの他のアプリが一時的に通信できなくなることがあります。
よくある質問
Clash Verge Revを入れればすぐ使えますか?
いいえ。Clash Verge Revは通信を管理するクライアントであり、接続先のサーバー情報は含まれていません。利用には、別途信頼できるプロバイダーのサブスクリプション情報が必要です。
Windows 10ではSystem ProxyとTUN Modeのどちらを使うべきですか?
最初はSystem Proxyをおすすめします。ブラウザーなど一般的なアプリの確認が簡単だからです。System Proxyに対応しないアプリまで対象にしたい場合は、権限と互換性を確認したうえでTUN Modeを試してください。
インストール後にWindowsの動作が遅くなりました
まずClashのコア、TUN Mode、他のVPNソフトが同時に動作していないか確認します。System Proxyをオフにして症状が変わるかを調べ、ログに大量のエラーがないか確認してください。改善しない場合は、不要なプロファイルを削除してから再起動します。
購読情報はどのくらいの頻度で更新しますか?
プロバイダーの案内に従うのが基本です。ノード情報が定期的に変わるサービスでは、期限切れや接続失敗が起きたときに更新します。短時間に繰り返し更新すると、提供元で一時的に制限される場合があります。
以上の手順で、Windows 10へのClash Verge Rev導入、購読情報の登録、プロキシ接続の確認まで進められます。初めての設定では、動作モードを一つずつ有効にし、ログとブラウザーの結果を照らし合わせながら変更することが、安定した環境を作る近道です。