設定ガイド Clash Verge Rev DNS設定

Clash Verge Rev で DNS を設定する方法:Fake-IP モードの有効化手順

2026年7月9日 更新日:2026年7月9日 読了目安:約12分

はじめに

現代のインターネット利用において、プロキシツールは単に「接続する」ための道具から、ネットワーク体験を「最適化する」ためのツールへと進化しました。その中でも Clash Verge Rev は、洗練されたUIと強力な Mihomo コアを兼ね備えた、2026年現在最も注目されているデスクトップクライアントの一つです。

Clash のパフォーマンスを最大限に引き出すための鍵は、実は「ノードの速度」だけではなく、DNS (Domain Name System) の設定にあります。特に「Fake-IP」モードを正しく理解し設定することで、ウェブサイトの読み込み開始時間を劇的に短縮し、DNS汚染による接続不可問題を完全に回避することが可能になります。本ガイドでは、初心者から上級者まで役立つ DNS 設定の全手順を解説します。

この記事で学べること

  • Clash における DNS システムの仕組み
  • Fake-IP モードと Redir-Host モードの違い
  • Clash Verge Rev での具体的な YAML 設定方法
  • DNS リークを防ぐための高度なテクニック

DNSとFake-IPの基本

通常、コンピュータがウェブサイト(例:google.com)にアクセスする際、まず DNS サーバーに IP アドレスを問い合わせます。しかし、プロキシ環境下では、この「問い合わせ」自体が遮断されたり、間違った結果(DNS汚染)を返されたりすることがあります。

Fake-IP とは何ですか?

Fake-IP は、Clash がクライアント(ブラウザなど)に対して、実際のアドレスを問い合わせる前に「仮想の IP アドレス(例:198.18.0.1)」を即座に返却する仕組みです。

  • 待機時間の削減: ブラウザは DNS 解決を待たずに即座に Clash へ通信を投げることができます。
  • プライバシーの向上: 実際の DNS 問い合わせは Clash 内部で安全なルートを通じて行われるため、ISP に閲覧履歴が漏れるのを防げます。
  • ルールの正確性: ドメイン名に基づいた分流ルールがより確実に適用されます。

1DNS機能の基本有効化

Clash Verge Rev で DNS 設定を変更するには、主に「設定(Settings)」画面の GUI 操作と、「マージ(Merge)」機能による YAML 編集の2つの方法があります。ここでは、より確実な YAML による設定手順を解説します。

基本有効化の手順
  1. Clash Verge Rev を起動し、左側のメニューから 「Profiles」 を選択します。
  2. 現在使用しているプロファイルを右クリック、または上部の 「Merge」 ボタンをクリックして設定エディタを開きます。
  3. 以下の基本コードを dns セクションに追加または修正します:
dns: enable: true ipv6: false enhanced-mode: fake-ip listen: 0.0.0.0:53 fake-ip-range: 198.18.0.1/16

IPv6 について

特別な理由がない限り、ipv6: false に設定することを推奨します。IPv6 を有効にすると、意図しない DNS リークが発生し、プロキシをバイパスしてしまう可能性があります。

2Fake-IP モードの詳細設定

Fake-IP モードを有効にした際、一部のアプリケーション(オンラインゲームや社内システムなど)が正常に動作しない場合があります。これを解決するために fake-ip-filter を設定します。

フィルター設定の重要性

特定のドメインを Fake-IP の対象外(バイパス)にすることで、ローカルネットワーク内のデバイスや、特定の認証が必要なサービスとの互換性を保ちます。

dns: enhanced-mode: fake-ip fake-ip-filter: - '*.lan' - 'localhost.ptlogin2.qq.com' - 'speedtest.net' - '+.msftconnecttest.com' - '+.msftncsi.com'

上記の msftconnecttest.com などは、Windows のインターネット接続確認に使用されるドメインです。これらをフィルターに追加することで、システムが「インターネット未接続」と誤認するのを防ぎます。

3カスタムDNSサーバーの追加

Clash 内部で実際に名前解決を行うための「上流 DNS サーバー」を指定します。国内(日本)のドメイン用と、海外のドメイン用でサーバーを使い分けるのがベストプラクティスです。

推奨される上流 DNS 設定

以下の設定を nameserverfallback セクションに追加してください:

dns: nameserver: - 119.29.29.29 - 223.5.5.5 - https://dns.alidns.com/dns-query fallback: - https://1.1.1.1/dns-query - https://8.8.8.8/dns-query - tls://dns.google

nameserver: 主に国内ドメインの解決に使用されます。
fallback: 海外ドメインや、通常の nameserver で解決できなかった場合に使用されます。DoH (DNS over HTTPS) や DoT (DNS over TLS) を使用することで、通信内容を暗号化し、安全性を高めています。

トラブルシューティング

DNS 設定変更後に「インターネットに繋がらない」「特定のサイトが開かない」といった問題が発生した場合は、以下の点を確認してください。

1. DNS キャッシュのクリア

設定を変更してもブラウザに古い情報が残っている場合があります。OS のコマンドプロンプトやターミナルで以下のコマンドを実行してください。

# Windows の場合 ipconfig /flushdns # macOS の場合 sudo dscacheutil -flushcache; sudo killall -HUP mDNSResponder

2. TUN モードの確認

ブラウザ以外のアプリにも DNS 設定を反映させるには、Clash Verge Rev の 「Settings」「TUN Mode」 を有効にする必要があります。この際、管理者権限での実行が求められるので注意してください。

注意:ポートの競合

他の DNS ソフト(AdGuard Home など)がポート 53 を使用している場合、Clash の DNS サーバーが起動に失敗します。listen: 0.0.0.0:1053 のようにポート番号を変更することを検討してください。

まとめと推奨設定

Clash Verge Rev での DNS 設定は、最初は複雑に見えるかもしれませんが、一度正しく設定してしまえば、圧倒的に快適なブラウジング環境が手に入ります。

他の簡易的なプロキシツール(一部のブラウザ拡張機能や単純な VPN)と比較して、Clash が優れている点はまさにこの 「DNS レベルでの制御」 にあります。競合ツールでは DNS 汚染を完全に防げなかったり、すべての通信を海外に投げることで国内サイトが遅くなったりしますが、Clash なら Fake-IP と分流ルールの組み合わせでその両方を完璧に解決できます。

  • Fake-IP モード: 読み込みの初動を高速化し、汚染を防ぐ。
  • DoH/DoT の活用: DNS 問い合わせ自体を暗号化し、プライバシーを守る。
  • TUN モードとの併用: システム全体の通信をインテリジェントに制御する。

最適なネットワーク環境を構築するために、ぜひ最新の Clash クライアントを導入してみてください。

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